送り屋

物語


――この御山を夜遅くに歩いてはいけないよ。


小さな頃から祖母に言い聞かされてきた言葉。

そんなものは、子供に夜出歩かせない為の作り話だと思っていた。


その日――航は真っ暗な山道で一人の青年に出会う。


――鳥居まで走って。

――転んではいけないよ。


見慣れぬ石段。整然と並ぶ石灯籠。大きな鳥居――。

青年を追いかけて迷い込んだ先で、航は「送り屋」と名乗る不思議な者達と出会う――。